予防接種(インフルエンザ・破傷風・コロナウィルスなど)
当院でおこなっている予防接種
当院では、肺炎球菌や風しんなどの予防接種をおこなっています。
予約にて承りますので、お電話(045-383-9805)または直接窓口にてご相談ください。
新型コロナウィルス予防接種・インフルエンザ予防接種については、原則、診療予約サイトでのオンライン予約としております。
※通常の予防接種についてはワクチン発注に1週間ほどかかる場合がありますので、直接お電話か窓口にて相談いただけますようお願いいたします。
※お電話がつながりにくい場合は、ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、時間を置いて再度お電話いただきますようお願いいたします。
実施内容 | 料金(税込) |
公費負担の予防接種 | |
二種混合ワクチン(Ⅱ期) | 無料 |
肺炎球菌(65歳以上 接種歴のない方が対象) | 3,000円 |
自己負担の予防接種 | |
破傷風※ | 3,390円 |
麻疹/風疹/おたふくかぜ | 6,440円 |
MRワクチン | 10,400円 |
肺炎球菌(ニューモバックス) (バクニュバンス) |
7,920円 11,220円 |
子宮頸がん(ガーダシル) (シルガード9) |
16,940円 30,250円 |
水痘・帯状疱疹(水痘ワクチン) 帯状疱疹(シングリックス) |
7,860円 23,210円 |
RSウィルス(アレックスビー) |
27,500円 |
B型肝炎(ヘプタバックス) |
5,500円 |
Covid-19(コミナティ) |
16,330円 |
※破傷風 47歳以下の方が接種すると接種した部分に強い痛みが副作用として出ることがあります。当院では48歳以上の方の接種を推奨します。0.5mlずつを2~4週間隔で2回、筋肉内または皮下に接種し、さらに初回接種のあと24週を経過した後0.5mlを追加接種します。
※帯状疱疹 50歳以上で、過去に水痘に罹ったことがあるが、まだ帯状疱疹には罹られていない方が対象です。
2024/2025シーズンのインフルエンザ予防接種について
今シーズンのインフルエンザ予防接種期間は2024.10/1(火)~2025.1/31(金)とします。接種の予約は、2024.9/15(日)より当院診療予約システムを利用して受付を開始します。昨年同様、通常診療の予約と同様の手順としていますのでご注意ください。また、本年も当院での接種は13歳以上限定にて、高校生までは保護者の方の同行が必要となります。紙の予診票ではなく、あらかじめオンライン問診で予診票にご記載頂いておきますとスムーズです。当院では注射の痛みをできる限り抑えるために、「29G」の極細針を使用しています。
予約について
- インフルエンザ予防接種は原則予約制です。当院のオンライン予約から診療と同様の手順で予約取得を行ってください。
- 定期的に診察にいらっしゃっているかかりつけの患者様については、診察時に接種を行っています。家族についても対応しています。接種を予定している診察日の前の診察時もしくは当日に医師・受付にご相談ください。
接種について
- 通常、予防接種により目的とする抗体ができるまでに約2週間、効果は約5ヵ月間持続するとされています。13歳未満は2回接種を推奨されています。
接種料金・領収書について
- 接種料金は、税込4,000円とさせて頂きます。
- 横浜市在住で65歳以上の方は、公費補助があり、自己負担分は2,300円となります(2024年10月1日~2024年12月31日限定)。
- 領収書は接種された方全員に発行しておりますが、領収書の宛名を書かずにお渡しさせて頂きます。会社等へ提出する際は、ご自身で宛名記入をお願い致します。
保護者の方へ
- 高校生までは、保護者の方も一緒に来院をお願い致します。
まずはウェブ予約から予約をお取りください。
ウェブ予約をお取りになりましたらオンライン問診を記入して頂くと手続きがスムーズになります。
※横浜市在住の65歳以上の方は公費補助があり、オンライン問診での記入はせず、専用の予診票の記入になりますのでご注意ください。
インフルエンザ予防接種を実施するに当たっての注意事項や効果・副作用なども記載されております。
ご注意
「インフルエンザの予防接種」のみ駐車料金の割引は行っておりませんので、公共の交通手段でのご来院をお勧め致します。
MRワクチンについて
【風しん対策(横浜市民・第5期クーポン)】
MRワクチンとは「麻しん風しん混合ワクチン」のことです。当院は、横浜市風しん対策事業、風しん追加的対策事業に対応しております。ワクチン予約は在庫確保のため、お電話でご予約をお取りください。ワクチン接種にはお時間を頂く状況ですのでご了承ください。
横浜市民(中学生以上) | 第5期(クーポンあり) | |
対象 |
①妊娠を希望されている女性(妊娠中は接種不可) ②妊娠を希望されている女性のパートナー及び同居家族(婚姻関係は問わない) ③妊婦のパートナー及び同居家族(婚姻関係は問わない) |
昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性でクーポン券が届いている方 |
検査方法 結果 |
血液採取 1週間後 |
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接種 |
抗体検査後、抗体価が低ければ可能 抗体検査を実施せず、はじめから接種を受けることも可能 接種後に抗体検査はできません |
まずは抗体検査を実施し、抗体価が低い場合のみ可能 |
予約 |
抗体検査:不要 ワクチン:必要 |
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費用 |
検査:無料 接種:3,300円(自己負担分) |
検査:無料 接種:無料 |
他のワクチンとの接種間隔 |
MRワクチン接種後は27日以上空ける |
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風しん追加事業の詳細ページ |
妊娠を希望する女性などの風しん予防接種と抗体検査 | 第5期定期接種 |
コロナワクチンについて
新型コロナウィルスは60歳以下では多く軽症~無症状に経過しますが、発症1週前後で急速に重症化する例があり、現在も2類感染症として扱うようになっています。ファイザー社製のmRNAワクチン「コミナティ」は-70℃以下の保存されていますが、医療機関への配布後は-20℃以下の冷凍庫で2週間、さらに4週間冷蔵庫にて保存可能となっています。
ファイザー社製mRNAワクチン「コミナティ」について
- 我々の細胞の増殖はDNAの指令に基づいて行われており、たんぱく質はmRNAに情報が移されたうえで、リボゾーム上で製造されています。一方、ウィルスはDNAもしくはRNAといった遺伝子がタンパク質の膜で包まれている形をとっています。この複製・増殖をつかさどる遺伝子部分が細胞の中に侵入し、宿主細胞の増殖能力を利用して増殖。さらに、ウィルスの周りを覆うたんぱく質も宿主の力を利用してmRNAを介して細胞表面に合成され、もとの遺伝子をくるんだウィルスの形となって放出されます。
- 通常のワクチンはウィルスの周りを覆うたんぱく質もしくは弱毒化されたウィルスを使用しますが、今回発売されたmRNAワクチンはウィルスの周りを覆うたんぱく質の合成を行うmRNAのみを合成して作成し脂質ナノ粒子でコーティングしたものです。これは、ウィルスの形を呈しておらず、作成にウィルス培養の手順を含んでおりません。mRNAは通常のワクチンのように核内に入ったり、レトロウィルスのような手順で宿主のDNAにとりこまれることもないので、通常のワクチンよりも理論上は安全性が高いと考えられます。ワクチンとしての安定性も抗原呈示期間も短いのが問題になる可能性がありましたが、実際にはその効果も通常のワクチンより高いというデータが出たことを待って、今回の承認・発売となっています。
- また変異ウィルスが問題となっており、変異ウィルスが病原性や感染力において元のウィルスより高くなる可能性が危惧されていますが、現在のところワクチン耐性を獲得するような進化は認められていないようです。一般的に言えばウィルス進化の方向性からして病原性は低下していくと考えるのが普通でもありますので、過剰な心配は不要に思います。
筋肉注射と接種間隔について
- 注射薬は一般に筋肉注射のほうが速く大量に吸収され、ワクチンの筋肉注射では皮下注射に比べ抗体のでき方も確実で、局所の副反応としての炎症発生も少ないと考えらえています。しかしながらインフルエンザワクチンをはじめ、多くのワクチンが皮下注射の形で行われています。これはもともと筋肉注射のほうが局所の痛みが大きいという問題に加え、幼児では該当筋の萎縮が発生し、その後の成長に影響を与えてしまうという事例が問題となったことによります。筋萎縮は筋肉量の多い欧米人では日本人ほど問題にされることはないようで、世界的には一般的に筋肉注射が採用されています。今回はmRNAという不安定な物質の注射であることから特に筋肉注射が原則となっていますが、接種量は通常のインフルエンザワクチンの0.5mLにくらべ0.3mLと少なめに抑えられています。接種は3w後を目安に2回行うことが標準となっています。接種間隔に関しては当院では世界的な動向より、21日後を目安に18日後以降6週間後までとして接種を行います。
副反応について
- 当日の注射に伴う局所の痛みはあまり強くないようですが、注射を受けた局所の筋肉の炎症を生じることから翌日以降筋肉痛や発熱がみられ、数日間に及ぶ活動制限を生じる方もいるようです。あわてて新たなコロナウィルス感染発症と騒ぐことなく、鎮痛解熱剤で対応してください。アナフィラキシーのような重篤なものを含むアレルギー反応についてはインフルエンザワクチンと異なり鶏卵を使用した培養の手順を踏んでいないので、少なくとも卵アレルギーは関係ないようです。理論的にはアレルギーが発生するリスクはゼロではありませんが、ワクチンを覆っているポリエチレングリコールやポリソルベート(これらの物質は我々が使用する種々の製品に既に多く使用され、安全性が確認されています)の抗原性はきわめて低いことからすると、通常のワクチン並みかそれより低いと考えるのが自然でしょう。ワクチンをうつタイミングでほかの理由で具合が悪くなる人もおり、中には生命の危険を生じた例も報告されていますが、ほかのワクチンに比べ特徴的なものが発生していたり、数が極端に多かったりということもないようです。もちろんこの点は今後も慎重に評価を続けていく必要があります。
その他のワクチンについて
- ひきつづき、mRNAワクチン「コミナティ」より安定した通常のワクチンの国内承認・使用が予定されています。効果についてはまだ検討不十分な点もありますし、リスクそのものはmRNAワクチンより理論的には高いと考えられます(すなわち、通常のワクチン並み)。しかしながら、これらのワクチンは流通の面で有利なため、mRNAワクチン自体の生化学的安定性が改善されるまでは、市場は安定性の高い管理の容易なワクチンで置き換えられる可能性が高いと思われます。mRNAワクチン作成の手順は通常のワクチン作成の手順よりシンプルで速いため、今回のような新興感染症のワクチンとしては今後スタンダードとなる可能性が高いと考えられています。