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横浜市医師会会長選 立候補


院長の大久保です。このたび、横浜市医師会会長に立候補させていただきました!

立候補の要点

① 医師会運営において、職能集団的な運営を脱却し、公益性を目指す
② 忖度に依存した運営をやめ、お互いの主張が明瞭になるように会議を活発化させる
③ 多様性のある医師の参加促進

名誉や金銭的利益が目的ではありません。私のスタンスややりたいことにご興味のある方は是非、本ページをお読みください。これは旧弊なシステムに苦しまれている業界のどこにでも起きていることであり、医療職にない方々もご興味をもたれることと思います。
診療にも穴をあけないように頑張りますが、クリニックに信頼できる医師を確保できるまで、一時的にご不便をおかけすることもあるかもしれません。どうか、私がやりたいことをご理解いただき、いささかの期間ご協力いただけますようよろしくお願いいたします。


医療者向けYouTubeチャンネルのWevery!チャンネルに、DX化を推進するためにSEを登用しているクリニックとして取材いただきました。

令和5年4月20日
おおくぼ総合内科クリニック院長、横浜市医師会常任理事、戸塚区医師会副会長
支払基金審査委員、国保審査委員
SYMVIEW開発協力(LAYERD)
大久保辰雄

大久保が感じていること…。

 自分は人間を診ることが大好きで、全人的な診療をモットーとしていますが、1人の人間をみることだけに拘泥せず、「上医は国を治す」ということも医師として重要な役割と捉えています。これから先は光速で世の中が動いていくので、遅れをとってしまうと、国全体にとっても、医療業界としても得する結果にはなりません。
 現在、AIによるシンギュラリティの真っ只中にあって、自由意志が最重要とされる時代は終わりを告げ、倫理を問われる時代が来ると考えられます。AIは個個の人間に対しては意思決定の支援を行うという役割を担っていくと考えられ、医療においても医師の教育より倫理的側面を含有した医療的決断の支援を行うシステムの構築に進んでいくと予想されます。DX化が進むことにより、人間はより人間らしい決断と生活に時間をかけられるようになるのです。
 名古屋で開催されたプライマリケア連合学会では次世代医療のセッションがもたれましたが、多くの若い先生方が新しい発想で新たな医療のあり方を模索していました。のんびりゴルフをするのも程々にして、研究会に参加したり、異業種交流会に参加して、積極的にものごとを変えようと考えている人材との交流を拡げるべきではないでしょうか。
 Word Powerを信じ、怖気づかずに言葉を発することで、相手の反応を伺いながら、相手の考え方を取り入れて、より良い考え方に思索を深めていくことが初めて可能となるというのが私の行動規範です。

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経歴

S58 開成高校卒業(岸田現首相も同窓ということになります)
H元 慈恵医大卒(最終学歴は慈恵医大大学院)

卒後は当時珍しかった全科ローテーションの研修を卒業校の慈恵医大にて修了し、その後研究職をめざして大学院に進学。大学院修了後は外科に入局し、英国聖トーマス病院、米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校附属病院などでの留学経験を積んだ。開業医であった父親の遺志をついて地元の方々のための医師となることを決意し、18年間の外科のキャリアを重ねていくことを捨て、内科に転向。大船中央病院総合診療内科にて2年勤務の後、H21に東戸塚におおくぼ総合内科クリニック開院。

自らもクリニックのある東戸塚に住み、自分が住む土地にどれだけ貢献できるかを考え、医師会活動にも参加。H27より戸塚区医師会副会長、H29より横浜市医師会常任理事兼務となり、診療の合間を縫って、横浜市と戸塚区のために、自分の患者さん達のためにできることを利益と関係なく行うというスタンスで活動中。

また、合間を縫って当時まだ医療系1ベンチャー企業に過ぎなかったLAYERDと一緒にウェブ問診「SYMVIEW」の開発を行った。本システムはコロナ下の診療を効率的に進めるための大きな武器となり、横浜市内外の医師会休日診療所での採用が進められている。過去には、まだセキュリティや可能性についても見極めが難しかった平成8年(慈恵医大外科在職時)、大学院卒業時の初職務として、大学を説き伏せ、外科における手術録の共有システム構築に成功している。

クリニックは総合内科・心療内科を柱に掲げ、内科全般を広くみて、不定愁訴や心身症に苦しむ方々の診療を診療の課題のひとつとしている。心療内科については外科在職中より3年間、PIPC(プライマリケア医のための精神科)事業に力を入れる信愛クリニック(大船)に非常勤として勤務し、研鑽を積んだ。

公約

7つの公約を掲げます(5月4日現在 いずれもクリックすると詳細な内容を見ることが可能)、投票日までこのページをご覧になられた皆様のご意見も参考にしながら、さらに横浜市医師会会員の皆様が医師会に積極的に参加したい気持ちをかきおこしていただけるような提案を追加していきます。本ページと大久保へのご意見やご支援の声を是非clinic@ohkubo-med.jpまでお寄せください。

公約1: 医師会といういささか旧弊な体質の残っている団体において、今後有能な人材がしっかり主張し、選挙で効率的に会員の皆様に問題提起と支援をもらえる仕組みをつくる

今回、選挙戦を戦うにあたり、私はDX化のひとつとしても重要と考え、ネット上でのアピールを行います。本来このような機会は、候補者全員に均等に与えられるべきであり、現執行部の理事会の席上でもそうした整備を行うことを提案しましたが、回答は「時期尚早である。」でした。そもそもこれがスピード感において後れを取ってしまう、現横浜市医師会の問題点と改めて感じました。

お隣の川崎市でも毎回選挙戦を繰り返してしまう状況が続いており、神奈川県医師会、日本医師会といった上位医師会も今回の横浜市と同様の状況にあります。私は実際自分が選挙戦に出るにあたって、この現象は決して一時的なものではなく、このまま放置すればこの状況は続くし、さらに悪化しかねないことに気づきました。医師会も市くらいの規模になるとそれなりに、私同様何か自分の医療機関以外に市民の役に立つことがしたいというあつい思いにつき動かされている貴重な先生方の集まりです。自分が上に立ちたいというのは余計な邪念であり、自分が必要とされなければいつでもやめて、医師としての仕事に専念するつもりというのが多くの執行部にいる先生方の共通の思いです。しかしながら、その状況ではなんとなく人の好き嫌いや、もともと自分が培ってきたお付き合いが重大事項とされ、敵を作らない無難な人物が順番で選ばれてしまったり、あるいは残念ながら理念もないのに「自分は上に立つ人間だ」という野心が強いだけの人間が、表舞台に出てしまう危険もあります。こうした状況はカリスマ的指導者の長期政権が終わるときにおこりやすいように思います。「敵を作らない人物」であることが優先されてしまうと、せっかく上に立っても誰にも恨まれないことを目指す運営となってしまい、結果何がやりたいのかも不明瞭になってしまいます。1期終わって「もっと別な人はいないものか」という根拠薄弱な期待感で、またくつがえされてしまうということが続いてしまっているように感じています。

ふだんの執行部の会議のあり方も、事務局が作成した原稿をトラックするのではなく、この執務の遂行について自分はこのように考えているが、これでよいかということを、しっかり会議の席上で他の優秀な先生方の発言を促すようでなければいけません。そのためには自分が愚かなふりをすることも作戦で、すべてあいつが正しいと思わせてしまうようなことがあれば、議論を行うことはできません。私は今回の市医師会の改装を機会に、もっとゆるくブレインストーミングできるような話し合いの機会を作っていきます。前会長はお酒やゴルフの席上もうまく使って話をうまくまとめていくという手腕に大変優れた方でした。しかしながら、これから活躍される先生方はそうしたお付き合いに時間を割かれるよりも、家庭と自分の本職である医療も尊重し、設定された執務時間の中で自由に意見交換ができる機会を作っていきたいと考えます。

選挙が順番やお付き合い、個人的に生じた好き嫌いで決まってしまうのではなく、お互いの候補者の主義主張がしっかり、マニフェストや政権放送のような形で動画公開され、皆にわかるべきです。さらに選挙までの期間の間に、公開討論会を何回か開催し、お互いの主張を議論しあって、それを見ていただいたうえで、代議員の先生方が判断してもらえるような仕組みを作りたいと思います。このことは対外的に論戦を行う才覚がある人物かどうかを見極めるうえでも重要です。現在の選挙戦では選挙前のおざなりな各区へのあいさつ回りと、選挙当日の5分のスピーチで妥当な人物かどうかを判断せざるを得ません。一部の先生は自分たちにこんな状況を変えることはできないし、しょせん医師会なんて自分には関係ないとあきらめている先生もいるかもしれません。このような環境では、今後、横浜を変える力のあるインパクトのある医師がでてきても、医師会活動を時間をかけ、人脈を作りあまり好きではないお付き合いに精を出さなければ会長選には出れないということになってしまいます。その活動を重ねるうちに、その先生がせっかくもともともっていた良い部分は変わってしまう可能性があることをよくお考え下さい。私は医師会活動については日が浅くご経験のない医師であっても、その分野でめざましい成果を上げつつある若い先生方が、医師会の様々な決定に影響を与えることができるよう、しっかり交流の場を作っていくということをお約束します。

今回の選挙選ではも副会長や幹事も定数を超えており、投票する市内185人の代議員の先生方の本人確認をいちいち一人ずつ取り、投票するという手順を夜遅くまで3回繰り返すということが予定されています。現実問題、選挙自体をデジタル化すれば、これは手間なく済んでしまう話で、かつ実行可能です。公正さに問題が生じないようにシステムを組むことはKintoneやGoogleフォームを使った業務に慣れてきている現市医師会事務局の力をすればそれほど難しいことではありません。今回の選挙は、公職の選挙でもない200人くらいの規模の選挙であり、このようなシステムがうまくいくかどうかを試し、市医師会の先進性を世間にアピールするいい機会にもなったはずです。当日までに、事前にネット上で各候補者の指示状況を匿名もしくは名前と支持理由も書いて明らかにしていくことも可能です。結果、直前に至っても10%も得票できないということであれば、無駄な手間をかけさせることなく立候補を取り下げることを進言するということも可能なのです。

結局、個人的にホームページ等を作るのは問題ないということになり、このページを作成することになりました。

公約2: 医療DX化、働き方改革 といった、会員の先生方にとっては、必ずしも現時点で賛同することも困難でかつ、世間一般的にはその方向に進むことが回避不可能に思える課題への積極的な取り組みを進める

6年前、市医師会の常任理事として初めて就任したときには医師会は行政と闘いながら、かつうまくなだめて自分の考える方向性はしっかりねじまげることなくその方向に誘導していくことがすべてと考えてていました。そんな私に、前会長がおっしゃったことがあります。「大久保君、それは違う。世の中がどういう方向に動くか先読みし、そこにみんなが行きつけるように、時には自分の考え方も変更していかなくてはならない。それを行政と一緒にやるのが仕事なんだよ。」私は、そのことを肝に銘じて、お預かりした学校保健の業務を行ってきました。時には自分の思った通りに業務が進まなかったり、へそを曲げてしまう人間がいたり、国の指示で流れが変わってしまったりします。常に「いま可能なベストの方法は何か」を考え、そして達成させたことは、しっかりポジティブに評価することで、一緒にとりくんでいただいた方々の気持ちをそがないようにしてきました。以前の常識にこだわり、変わっていく物事にただ反発するのでは、結局は自分自身の満足のいく未来にたどりつくことはできません。
現在、我々は(医療)DX化、働き方改革という大きな問題に直面しています。働き方改革については一部の保守的な医師は「これらは人間が行う心のこもった真摯な医療を阻害してしまうのではないか、働きたい人たちの気持ちをそいでしまうのではないか」と不安に思っているようです。しかしながら、これらは我国が発展を続けていくために必要と考えられたからこそ、進められているものであり、すでに大企業では当たり前になりつつあるものです。我々は、これらにただ反発することなく、会員の先生方の不安を解消し、進めるポイントはないのかをしっかり見極めながらかじ取りを行っていく必要があります。

コロナ対策については、ダイヤモンドプリンセス号への対応から始まり、Y-CERTなどの医療資源配分のシステムをしっかり作り、予防接種もしっかり推進した横浜市医師会の実績をご評価いただいていることは事実です。しかしながら、一方では休日診療所の多くはコロナへの対応を拒否し、会員の多くの先生方もコロナの診療を安全に遂行できる自信がないと判断し、感染症外来設置やオンライン診療には腰が引けてしまいました。結果、医師会は会員をコントロールすることすらできない問題団体だ切り捨てる記事すら出されてしまう体たらくです。

外科在籍中、医局員総員の前で、教授に真っ向から対立する意見を述べ、にらまれてしまったときのことをご紹介します。私は肝胆膵外科という危険度の高い外科に関わってきましたが、教授は「説明と同意をしっかり行ってください。危険な手術の際にはしっかりリスクを説明して手術に臨んでください。」とおっしゃいました。この教授がおっしゃったことは一見当たり前に思えるかもしれませんが、私は憤然と立ち上がり、以下のように反論しました。「起こりうるリスクの説明を事務的に行うことに終始すれば患者さんは、せっかく助かるチャンスを手術への恐怖感のために失ってしまいます。医師たるものそのような説明は必要最低限にとどめ、まず自分自身が自分の手術に自信を持ち、その根拠をしっかり説明し、どのような結果になっても最善を尽くすので信じてほしいと説得するべきです。そうして患者さんと築き上げた信頼関係をもとにして、手術への恐怖を克服し、治癒にむけて一緒に戦う勇気を与えるべきではありませんか。」というものでした。
コロナ対策においても、医師会の先生方が、どうせ怖がってそんな怖い感染症の治療を安全に行うことなんかできないよとはなからあきらめるのではなく、やれるだけのことを可能な限り被害を少なくするための診療を真剣に行う先生を一人でも多く作っていくことが医師会がやるべきことだったのではないかと私は考え続けています。

医療DX化と働き方改革といったあまり高齢の先生方がお詳しくない問題を片づけていくためには、ウェブ問診のベンチャー企業と協力的な関係をもちながら、それを育ててきた私は適任と考えます(SYMVIEWでお調べください)。社長さんや政治家の方々も嫉妬と偏見に曇ってみられてしまうこともありますが、公益のために高い理想で様々な課題に取り組んでいる方々の方が多いのです。例えば、私が仲良くしているLAYERDの社長も目標は「プライマリケアのクリニックこそが、日本の医療を支える重要なかなめであり、それを応援するシステムが作りたい」といつもお話ししてくださいます。誰しもが自分の利益や職を守るためだけに生きているわけではありません。むしろそんな人現は結局どこかで周りの人たちに見透かされ、上に上がれずに多少引っ掻き回すくらいで終わってしまうは行けないものです。
自院での診療においても私はいち早くオンライン資格確認、オンライン診療、キャッシュレス決済やセルフレジ導入、コロナ流行当初には自院と別個の部屋を借りて発熱外来に取り組むなどの試みを他に先駆けて行いました。これらは取り組み開始時には非常な手間、それなりの苦痛と代償がありました。しかしながら、私はそれをくぐりぬけ、現在、以前より効率的に医療に取り組めていると皆さんに胸を張ってご紹介することができます。会員の先生方も苦痛を恐れずに、私が先導しますので、こうした難しい課題に勇気をもって取り組んでいきましょうというのが私が言いたいことです。

私は可能な限り敵はつくらず、相手に負の側面がある場合は穏やかに指摘しつつ、その方の良い面を生かせるように一緒に組めることを考えます。謝罪をしたものは許すというのも信条です。これはえてして衝突してしまってチームが決壊して、チーム医療を行えなくなることを防ぎながら行ってきた外科医としての経験が役立っています。正義は一つではありません。はたからは到底正義と程遠い行動でも、それぞれに自分の正義があり、事情を理解すれば仕方ないと思えるのが普通です。今回のことで、対立し立場になってしまった多くの先生方が、お互いのことが怖くなってしまったり、話し合いをしても言い負かされてしまうだけだと自分の言葉に自信がなくなってしまったりしながら、対話を避け、お互いのことが分かり合えるような話し合いの機会を失ってしまうという構図がよくわかりました。私たちはきちんと主張し、論戦が行えるように努力しなくてはなりません。

私は心療内科医として多くの患者さんが自分のいる状況を肯定的にとらえながら、ストレスがどこで生じるかについてもしっかり目をそらすことなく、前向きに自分の進む道を決められるようにアドバイスを行ってきました。今の状況で何をするのがベストかということを迅速に判断し、果敢に決断を下すというのもきわどい状況での手術に多くかかわってきた経験が生かされると思います。

公約3: 全国に先駆け、医師会主導による医療DX先進都市横浜の実現~ChatGPTの限定的な医師会業務運用への採用開始

横浜市医師会事務局では斎藤課長をはじめとした若いIT世代のスタッフが存在します。コロナ前よりサイボウズの運用や書類のデジタル化、ホームページの整備がされていたのは会員の皆様はご存じのことかと思います。コロナ下にあって、まず、それまで採用していた古い会議システムから回線が安定し使い勝手に優れたZoomへの移行、キントーンやGoogleフォームといった次世代のツールの積極的な採用を進め、今年度もOkta!を使用した二段階認証によるセキュリティ改善、さらにキントーンを利用した紙資料の押印閲覧システムの廃止、集音マイク採用による会議室での各自がマイクを持って発言することを廃止するなどの先進的な取り組みが進められています。DX化には負の側面もあり、セキュリティや予期しないシステムダウンといった問題により、業務が滞ってしまったり、損害を生じる可能性があり、それを管理するしっかりしたSE(システムエンジニア:デジタル環境整備を主業務とするスタッフ)の配置も必要です。

私は市医師会常任理事となってから、自分のクリニックにも事務長とSEを配置し、院長の自分が人材確保やネットワーク・デジタル機器の管理といった細かい業務に院長自らが関わらなくてもいいように人員配置バランスの変更に取り組んできました。ことにデジタルを維持するためには、単純なシステムでは不要であったSEの存在が運用の要になることを実感しています。会長就任後は市医師会にもSE専属の人員を配置し、システムトラブルなどに即座に対応できるように改善します。また、このようなとりくみを各区医師会も安全に迅速に行えるように、各区には市医師会からSEを派遣・配置するような仕組みを作ろうと思います。

クリニックが、私のクリニックのように専属のSEを募集して配置することは現状ではなかなか難しいと思います。当院でも私のデジタル知識があるからこそ、協力して業務を進められるように指示を行い、必要なネット環境整備やセキュリティ管理といった重要な仕事を診療の合間にきちんと行っていくことができるのです。考想としてはこうして各区に育てていったSEが会員の皆様のクリニックのDX化に関し、適切なアドバイスとサポートを行えるようにしていきたいと思います。これには市医会より現在各区に交付されているIT事業支援の予算を継続的なものとし、人員やノウハウも支援していくというイメージになると思います。

また、2月に行われた日本医師会医療情報システム協議会では、横浜市医師会の先進的な取り組みが紹介され、なぜこのように達成することができたのかと質問が出たようです。結論を申せば、「時期尚早ではないか。」「安全性をもう少し確認し、他で実績が出てからで遅くはないのではないか。」という医師会役員からの横やりが少なく、事務局の自由にやらせてもらえたからという分析のようです。今回、4月の理事会では自身の立候補に伴い時間もかかり、趣旨もわかりにくい選挙制度を改善するために、選挙制度のDX化を提案しましたが、執行部の回答は「時期尚早ではないか。」というものでした。現在、目覚ましい成長段階にあるDX化をしっかり進めるために万全な体制を整備し、そうした不安の声にまけずに自信をもって他に先駆けて進めていく必要がありますが、そうしたことに会長職にあるものがきちんと理解していないと進めることはできないと考えています。

ここ数か月ChatGPTの国会答弁への利用や、各自治体での採用表明がだされています。実際に例えば、自院で行う院長の訓示等に使用してみると、場合によっては自分で考えるよりいいことを言ってくれたりするので驚かされますが、一方では見当違い、誤った情報、おざなりで凡庸な文章に陥りやすいという問題点もあることがすぐにわかります。AIは、人間を超えた知性になるのかもしれませんが、おそらく万能ではなく、絶対的な正しさというものが存在しない以上、「A」というAIと「B」というAIでは全く違うことをいうということがありえるし、どれを選択するかはその現実的な状況におかれている人間が選択するしかありません。おそらく各AIが独自の個性を獲得し、卓越した知識と判断力をもつ人間という感じになるのでしょう。私は、AIを限定的に採用し、業務の効率化にどれだけ役立てることができるかを検討するには、医療DX先進都市横浜を訴えていくためにも2023年春のこのタイミングがベストと考えます。数年中には診療上の判断もAIの力を借りざるを得なくなると考えますが、このときに一般企業が企業の論理で参入するのではなく、医師会がコントロールした状態で運用していかなければ、我々医師にとってもよい結果にならないのではないでしょうか。私が会長にならない限り、このような取り組みが行われることはないように思います。

ChatGPTを具体的にどのように活用するかは、例えば、問い合わせに対する回答の際に回答の参考にする、単純なWeb検索より効率よく情報の収集を行う、政策・方針決定の際の支援、などが考えられます。ちなみにこの活用法に関する部分はChatGPTの回答を参考に作成しています。医師会には膨大な量の通達が来ており、各部会に届いている通達を分類・整理するという仕事も事務の多大な労力を奪っていますので、この業務を負担させてしまうというのもよいように思います。

今後はAIだけではなく、倫理をプログラム化し、AE(人工倫理)として、より倫理的に望ましい決断を進めていくということも課題になると考えています。こうした、全体的な流れを把握して包括的に論じることができる人間がどれだけ、存在するでしょうか。私に任せていただければ、さらに議論を進め、この先の未来に、責任をもって誘導して行きたいと思います。

公約4: 学校保健事業のさらなる積極的推進により、子供が安心して勉強に取り組める都市横浜を実現する

さいわいなことに、私が学校医担当の常任理事として取り組んできた「医療的ケア児の一般校登校支援」「学校事故対策」「内科・眼科・耳鼻咽喉科以外の専門家の先生方の学校保健への参加」「整形外科医が学校に直接足を運んで行う運動器・側彎症検診」「日本学校保健会のプログラムを利用した成長曲線の評価と健診現場での活用」といった課題については、多少の抵抗は存在するものの堅調に進めることができていると感じています。自分では常任理事としての6年間の業務遂行によりとりあえず、人に渡せる状態になったと考えていますが、周りの方々の多くはこの事業はひきつづき、大久保に遂行してほしいと望んでいたようです。

私が会長職に就いたとしてもこの分野での推進が医師会事業としても重要であることは疑いありません。私としては不登校や自殺者増大、ゲーム・ネット依存という問題からこども達を救うために、精神科の積極的介入と、その分野への一般の学校医の啓発を事業の柱としていきたいと考えています。まだ、市立小学校に2人のこどもをもっている父親として、こども達が安心して勉強に取り組める都市横浜を実現したいと思います。ここでも、心療内科医として精神科診療にも関わってきた私のキャリアが生かされるのではないかと思います。

公約5: (特に成人における)予防接種事業の推進と公費助成獲得

今回、発熱外来を設置することはできなかった医療機関も、多くは診療の合間を縫って、コロナの予防接種事業に参加していただきました。このことが、コロナ下にあってわざわざ足を運んでくださる患者さんが減ってしまったクリニックの減収を結果的に補ってくれたように思います。変異による耐性株出現という問題に直面し、予防接種の有用性については、根強く存在する予防接種への不信と相まって、時にうまく進めることが困難です。子宮頚癌ワクチンがカウザルギー(CRPS:複合性局所疼痛症候群)の問題と絡んで、長く止まってしまっていたのも記憶に新しいところです。

成人に行うワクチンとして、子宮頚癌ワクチン、百日咳ワクチンや、肺炎球菌ワクチンの追加接種、帯状疱疹ワクチンなどが有効ではあるものの、これらは十分な理解と助成がないまま放置されており、これが日本がワクチン後進国といわれる原因となっています。1自治体ができることには限りもあるでしょうが、これらのワクチンを推進させる異次元の取り組みを担当と相談しながらこれまで以上に推進させていくことを私の課題の1つとすることをお約束します。

公約6: 女性・若手医師の医師会役員への採用推進

私は戸塚区で民間企業や行政・学生と一緒にリビングラボの活動に参加しており、毎年開催される「とつか未来会議」では、災害に対応できるレジリエントな社会を作るにはどうした良いのかという話題について話し合いを行ってきました。結果、small communityの重視と構成員の多様性がレジリエントな社会を作るポイントになるということがわかりました。横浜市医師会にはすでに4名の女性常任理事もおり、若い医師の参加も進められておりますが、各区ではまだうまく進められていないところも多いように思います。

そこで、医師会役員については女性を最低10%、50代以下の比率は10%、40代以下の比率は5%以上というように基準を設け、今後もLGBTQや自らも障害を持つ医師などが活躍できて、医師会の立案が、多様性のあるフレキシブルなものになっていくように目指したいと思います。もちろん、号令をかけるだけではできませんので、具体的にこうした先生方に参加してもらえるようにするための組織運営も各区医師会にアドバイスをしていきたいと考えています。これが進めば、そうした多様な医師を順番やお付き合いを超えて、市医師会に各区医師会が積極的に推薦できるようになるのではないでしょうか。

また、役員以外の先生方も議論に参加できるような機会をどんどん設けていきたいと考えています。

公約7: 他国医師との交流促進により災害時などにおける医師の活動の在り方に関する検討を行う

前述の「とつか未来会議」には、フランス大使館の方々が興味をもって下さり、フランスと日本における文化の違いから生じたコロナ対策の違いについて討議することができました。日本国内の施策としてプライマリケアのクリニックが重要ということは以前より叫ばれていますが、本当に現場の状況を比較しながら日本独自のシステムを作るということには動けていないように思いますし、さらにコロナ禍にあってなおさら各国の状況もわかりにくくなってしまいました。ロンドンやサンフランシスコといった私が関わってきた地域だけではなく、アジア圏の都市とも交流を持ちながら、医師会としてできることを特に災害対策ということをテーマに行っていきたいと思います。目標は横倉世界医師会会長がめざしたように世界への発信です。

よくある質問

1. なぜ、大久保は常任理事としてそのままとどまらず、今回、前任者の決めた候補者の対立候補として無謀にも立候補することを決めたのか?

A: このままでは医師会(市に限りません)のためにならないという大義のためです。

医師会も昔ながらの先生方が、経験の中で運営し、なかなかその体質を抜け出せないところがあります。かくいう私ももう58歳で、通常の企業勤務であれば、もうそろそろ退職を考えなくてはいけない年齢です。しかしながら、今般の新型コロナ対策、そしてオンライン資格確認~医療DX化、働き方改革への対応等、一般会員の先生方もどうしていいのかわからないまま、医師だけでなく一般の皆様のためになるように医師会として、医師をまとめ上げ、ときには反発もあるところを地道に説得を続け、国民全体が、医師会は単なる業界団体ではなく、公的な性格を持った団体であることを皆様にアピールしていく必要があります。残念ながら、今の医師会ではマスコミへのアピールも不十分で、認めてくださる方々もいる一方、あまりよく活動を知らない方々には、遅れた人たちと切り捨てられてしまう記事が目立ってしまうのです。

今回の選挙ではもともと2人の候補者が立っていましたが、派閥や人物の好き嫌いといった話に流れ、どのように今後の医師会を運営したいのかという議論がおきざりになってしまうという状況でした。どこの世界でも選挙はそんなもので、それに正義と自分が思い込む主義主張で立ち向かうなど、大馬鹿者のやることだと、親しい友人の何人かには諫められました。しかしながら、私はこうした大義もない中で争う議論にこれ以上、常任理事として従っていくことは自分の生き方に反するし、このままやっていく気力も持てないと感じました。もとより私は医師会で偉くなりたいために診療時間を割いて会議に参加してきたわけではありません。ここで黙っていれば、次は先生にもチャンスがあるよというありがたくもないアドバイスをしてくださる先生もいらっしゃいました。しかしながら、私にとっては地域の方々のために診療と医師会活動を行うことが目標であって、そのための将来的な戦略など今現在を生きることしかできない自分にとっては無駄な戦略とアドバイスとここで反論させていただきます。

以上が、私がすでに意思表示をされていた2人の副会長の先生方や、同じように「困ったことになったな」と成り行きを黙って見守っていらした、執行部の諸先輩の先生方を差し置いて、私が手を上げることになった理由です。立候補締め切りの2日前まで前会長が擁立した先生の支援の選挙対策本部としてお支えしてきた中での急展開であり、自分としてもそれまでは、前会長が常任理事と指定している以上はそれに従うべきと考えていたので、ここにこうして立っていることにはまだむず痒い気がしています。

2. 一介の常任理事に過ぎず、知名度も不足・経験値も不足している大久保に勝ち目はないのではないか? 次期尚早ではないか?

A:知名度については選挙当日まで知名度を上げるための活動を抜かりなく行います。経験値については常任理事として取り組んできた経験もご信用いただきたいということにあわせ、横浜市医師会の執行部で一丸となって業務に取り組んできた現執行部の常任理事・副会長の先生方と仲違いしているわけではありませんので、今後も手に手を取り合い、必要な助言をいただきながら、しっかり運営を行うことをお約束します。

4月20日現時点における知名度はおっしゃるとおりかもしれません。今後、このホームページやLINE・YouTubeなどの活動を通じて、選挙当日まで応援してくださる先生方のためにもあきらめずに、選挙当日まで知名度向上とより広いご支援をいただく活動をしっかり行っていきます。選挙当日までには万事抜かりのない体制をとりますので、安心してお見守りください。経験については市医師会常任理事・戸塚区医師会副会長としての経験はすでに積んでおるわけですし、あとは職が育てるというのは、あらゆる選挙戦で勝ち抜いて公職に当選なさった方々でもどの世界でも同じことであり、そうでないと医師会も変われないのではないでしょうか?

担当の学校医、社会保険、地域包括ケアの各部署において、行政と粘り強く交渉し、医師連盟との活動を通じて、政党の先生方にも相談をしてきたことは立派な実績としてお考えいただいてもよろしいように思います。そして、何より私は、次期も続投を表明している現執行部の常任理事・副会長の先生方と仲違いをしているわけではありません。今回のごたごたでがっかりしたのは私だけではありません。自分から手を上げることはないものの、今回のことはせっかく市医師会のために頑張ると決めて職務を行ってきた自分のやる気を大変そいでしまっているとお考えの現執行部の先生方が多数存在します。その中の一部の先生方には、今回ご迷惑をおかけするような結果にならないようにとも考えておりますが、立候補のご推薦を現にいただくことができました。今後も横浜市医師会の執行部で仲良く一丸となって業務に取り組んできた先輩・同輩・後輩の先生方と手に手を取り合って、必要な助言をいただきながら、しっかり運営を行うことができると確信しております。

時期尚早ではないかというご意見につきましては、前項に詳しく書きました通り、私にとっては医師会で上職に就くことなど目標になりえず、現時点で地域の方々のためになることをしっかり行うことが優先されるということをご理解いただきたいと思います。私に余計なアドバイスをするのではなく、また同じような志を持った医師が出てきたときには、その機会があればしっかり腐らせずに仕事を遂行できるようにひきあげてあげてくださいと申し上げさせていただきます。

最後に

次の2年間結局他と変わり映えない相変わらずの医師会と言われてしまうのか、他都市医師会や日本医師会に「医師会の未来を変える」インパクトを与える横浜市医師会を選ぶのかは6月10日の代議員の皆様の票にかかっています。

私にお任せいただければ、医療DXを推進させなくてはならないこの状況を、すべての会員の先生方の納得がいく帰着点に医師会を誘導し、先陣を切って見事に泳ぎきることをお約束します。

策を弄さず、正論を裏表なく述べることが結局は一番であるということを証明し、才能あふれる若い医師も積極的に参加できる医師会を作っていきましょう。

十四大都市医師会を控え、先進的な取り組みを他都市に紹介し、あっといわせるような、驚くべき底力のある横浜市医師会を私はめざします。我と思わん先生方は、一緒に医師会がどのような頭脳集団か世間にみせつけていきましょう。

近日中にLINEも整備します。そちらに応援の言葉をいただければ、このホームページに掲載させていただくつもりですので、よろしくお願いします。また、動画も順に作成し、文字数の多い長い文章を読まなくても、短時間でうまく趣旨が伝わるようにしたいと思います。
本ホームページは皆様のご意見をお聞きしながら、適宜修整していくつもりですので、どのように成長していくのかお見届けいただければと思います。

応援の声

ご支援の声をお待ちしております。選挙の票を持っていない方々の支援も歓迎です。

「私は立場上政治的マターには立ち入れませんが、過去30余年、大久保辰雄と付き合ってきた人間の一人として彼が損得勘定、利害や私心ではなく、正義と信念と公益に基づいて行動する誠実で勇敢な男であることは自信を持って保証できます。でも、先輩としてもう少し自愛してほしいとも願っています。」 慈恵医大外科学講座教授・統括責任者 大木隆生(4/21)

 

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